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ペア歴10年!世界バドミントン準優勝のワタガシペアのプロフィールと経歴

ペア歴10年!世界バドミントン準優勝のワタガシペアのプロフィールと経歴

2022年8月22日~28日の日程で日本初開催となったバドミントン世界選手権2022では、女子シングルス優勝の山口茜選手をはじめ、日本人選手の活躍が目立つ大会となり、日本国内でも大きな注目を集めました。

そこで今回は、今大会の混合ダブルスで準優勝を果たし、「ワタガシペア」の愛称で親しまれている、渡辺勇大選手と東野有紗選手のプロフィールや経歴、また2人の転機となった出来事についてまとめてみました。

ワタガシペアのプロフィールや経歴

渡辺勇大(わたなべ ゆうた)選手のプロフィールと経歴

  • 生年月日:1997年6月13日
  • 年齢:25歳
  • 出身地:東京都杉並区
  • 身長:167cm
  • 体重:60kg
  • 血液型:B型
  • 所属:BIPROGY
  • 世界ランキング:混合ダブルス2位(2022年9月21日時点)

渡辺勇大選手の小学校時代

両親の影響でバドミントンを始め、小学2年生から小平ジュニアバドミントンクラブ(東京)に兄と共に入部します。引っ込み思案なところがあり、兄の陰に隠れてしまうような小さな男の子でしたが、コートに入ると一変。運動能力に優れていて集中力も高く、そしてとても負けず嫌いだった渡辺勇大選手。小学2年生の時に出場した大会では大きな子と対戦し、振り回されても走り回り、スライディングで膝も肘も傷だらけなのにも関らず、決して最後まで諦めませんでした。そんな姿を見ていた大人たちから次第に拍手や声援が飛ぶという、ファイト溢れる試合だったと当時指導していた城戸友行監督は語っています。

小学校時代に個人の全国タイトルはありませんが、6年生の時に出場した全国小学生選手権大会では都道府県対抗で東京の優勝に大きく貢献し、個人シングルスでは3位という成績を収めました。

渡辺勇大選手の中学校時代

中学校は福島県のバドミントンの強豪校・富岡第一中学校へ進学。同校の1年先輩だった東野有紗選手とペアを組むようになり、この頃から「ワタガシペア」と呼ばれていました。中学2年生と3年生の時には全国中学校大会の団体優勝に貢献しましたが、第5腰椎分離症等による怪我で主な個人戦の成績はありません。

渡辺勇大選手の高校時代

高校はスポーツ科があり、バドミントン強豪の福島県立富岡高等学校へ進みます。同校はバドミントン男子シングルスで世界ランキング2位の桃田賢斗選手や男子ダブルス世界ランキング1位の保木卓朗選手/小林優吾選手の出身校でもあります。1年生の時に全国高校選抜大会の男子ダブルスで初の個人タイトルを獲得。2年生の時には全日本ジュニア選手権大会でシングルスとダブルスの2冠を達成し、3年生の時には全国選抜と高校総体の2大会でシングルスとダブルスの2冠達成を果たしました。

現在はBIPROGYに所属

高校卒業後は日本ユニシス(現BIPROGY)に入社。9月からリオデジャネイロオリンピック代表の遠藤大由選手とペアを組み、その3カ月後の全日本総合選手権大会で準優勝しました。2017年の全日本総合選手権大会では遠藤大由選手と組んだ男子ダブルスで優勝、東野有紗選手との混合ダブルスでも優勝し2冠を達成。2018年の全英オープンでは東野有紗選手と組み、日本人としては初の混合ダブルス優勝を飾ります。翌年のアジア選手権でも男子ダブルスにおいて日本人初優勝。また、同年に開催された世界選手権の混合ダブルスでも日本人として初のメダル獲得を果たすなど、これまでに数々の素晴らしい成績を残してきました。

東京オリンピック2020には男子ダブルスと混合ダブルスの2種目に出場。遠藤大由選手と臨んだ男子ダブルスは惜しくも準々決勝で敗退しましたが、東野有紗選手と組んだ混合ダブルスでは銅メダルを獲得しています。

2022年、BIPROGYを退社し、新たにBIPROGYバドミントンチームとプロ契約を結びます。プロ転向後の世界選手権では、混合ダブルスで2年連続の銀メダルを獲得しました。

東野有紗(ひがしの ありさ)選手のプロフィールと経歴

  • 生年月日:1996年8月1日
  • 年齢:26歳
  • 出身地:北海道岩見沢市
  • 身長:160cm
  • 体重:54kg
  • 血液型:B型
  • 所属:BIPROGY

 

東野有紗選手の小学校時代

岩見沢市立美園小学校出身の東野有紗選手は、1年生の時にバドミントンを始め、5年生の時にはジュニアナショナルチームU13にも選出されました。小学生の時には既にオリンピック出場への夢を持っていました。

東野有紗選手の中学校時代

渡辺勇大選手よりも1年先に富岡第一中学校へ進みます。同校はバドミントンの強豪校として有名ですが、公立校であるため地元の同じ小学校から進学してきた子ばかり。クラスではすでにグループができあがっていましたが、天真爛漫な東野有紗選手はすぐに打ち解け、たくさんの友達がいました。中学校進学当時はシングルスを中心としていましたが、当時の指導者はダブルスの方が適しているのではと感じていたとのこと。強豪校であるが故、シングルスの選手は既に揃っていたこともあり、東野有紗選手はダブルスで起用され、予想は見事に的中。東野有紗選手はダブルスプレーヤーとしてどんどん開花していきました。3年生の時には全国中学校大会の女子ダブルスで優勝を飾りました。

東野有紗選手の高校時代

高校は渡辺勇大選手と同じ福島県立富岡高等学校へ進学。3年生の時には全国高校選抜大会の女子ダブルスで優勝し、また世界ジュニアでは一学年下の渡辺勇大選手とペアを組み、混合ダブルスとしては初の銅メダル獲得を成し遂げました。

現在はBIPROGYに所属

高校卒業後は現BIPROGYである日本ユニシスに入社し、現在は渡辺勇大選手と同じくBIPROGYバドミントンチーム所属しています。BIPROGY入社後も渡辺勇大選手とのペアを継続し、全日本総合選手権大会では2017年から2020年まで混合ダブルスで4連覇、国際大会でもこれまでに優勝9回、準優勝8回と世界のトップ選手として活躍しています。

ワタガシペアのこれまでの成績

現在のバドミントン世界ランキングは2位、2020年東京オリンピックの銅メダリスト、2022年世界バドミトン選手権の銀メダリストで、今では常勝ペアともいえるワタガシペアこと渡辺勇大選手/東野有紗選手ペアのこれまでの成績に注目してみましょう!

優勝した国内大会

2015年 日本ランキングサーキット大会
2016年 日本ランキングサーキット大会
2016年 全日本社会人大会
2017年 全日本総合選手権大会
2018年 全日本総合選手権大会
2019年 全日本総合選手権大会
2020年 全日本総合選手権大会

 

2021年以降の主な国際大会の成績

2021年 全英オープン 優勝
2021年 東京オリンピック 3位
2021年 デンマークオープン 優勝
2021年 フランスオープン 優勝
2021年 インドネシアマスターズ 3位
2021年 インドネシアオープン 準優勝
2021年 ワールドツアーファイナルズ 準優勝
2021年 世界バドミトン選手権 準優勝
2022年 全英オープン 優勝
2022年 アジア選手権 3位
2022年 インドネシアオープン 準優勝
2022年 世界バドミトン選手権 準優勝
2022年 ジャパンオープン 準優勝

 

ワタガシペアの2人にとって転機となった東日本大震災

東日本大震災の時、渡辺勇大選手は中学2年生、東野有紗選手は中学3年生でした。3月末に行われる全日本中学生大会に向け練習を開始したその瞬間に大きな揺れが襲ってきました。幸い練習場所としていた富岡高校は高台にあったので津波の被害を受けることはありませんでしたが、富岡第一中学校は津波の被害を受けてしまいます。渡辺勇大選手は実際に津波を見ていて、襲ってくる津波から逃れなんとか助かりました。翌日、福島第一原発周辺半径10キロに避難指示が出され、バドミントン部の寮生もみんな急いで町を離れることに。その後なかなか富岡に戻ることができずバドミントンどころではなくなり、部員全員一度実家に戻ることになりました。

震災後2カ月して、活動拠点を福島県内の猪苗代町に移し練習を再開。しかし、練習拠点となった猪苗代町総合体育館は前日まで避難所として使用されていて、家や仕事、家族を失った人たちで溢れていました。そこで厳しい現実を目の当たりにします。震災後の状況下で、福島でバドミントンをすることの意味をみんなそれぞれ考えたのでしょう。震災を境に、部員のバドミントンに対する考え方や取り組み方が大きく変わったと当時の指導者は語ります。渡辺勇大選手は厳しい生活を強いられたことで心が鍛えられ、それが技術・体力の向上に繋がりました。東野有紗選手は、震災前に出場した大会で完敗し自信を失っていましたが、練習を再開した時には「バドミントンをやれるだけで幸せ」なのが滲み出ていて、その大きな気持ちの変化が試合の結果にも結びついていました。

 

まとめ

今回はワタガシペアこと渡辺勇大選手と東野有紗選手のプロフィールや経歴についてまとめてみました。山口 茜 バドミントン世界女王の2連覇で幕を閉じたバドミントン世界選手権2022ですが、山口茜選手の他にもメダリストとして注目を浴びているワタガシペア。彼らの強さの秘密には、中学校時代からのペアで同じ釜の飯を食った仲である他に、東日本大震災を体験し共に乗り越えてきたことも大きく関係していることがわかりました。2年後のパリオリンピックの時はまだ27歳と28歳という年齢であるため、このままピークを維持しメダル獲得も大いに期待できます。ワタガシペアの今後の活躍にも注目です!