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ソフトバンクが発行した『社債型種類株式』とは?その仕組みや株式との違いは?

ソフトバンクが発行した『社債型種類株式』とは?その仕組みや株式との違いは?

2023年11月2日にソフトバンクが上場したことが話題となりました。そもそもソフトバンク株式会社は上場企業だったけど、2回もそんなことができるのか?と思った方もいるのではないでしょうか。

どうやら今回の上場は一般的に知られる株式上場ではなく、「社債型種類株式」の上場だったようで、その聞き慣れない言葉にどういう株式なのかと疑問に思われた方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は社債 株式 違いや社債の仕組みについて調査,まとめていきます。

社債 株式 違いまとめ

社債とは

社債とは、会社が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券のことです。企業が直接、投資家から資金調達する直接金融であり、貸借対照表上は負債に位置付けられています。また、銀行借入と違い、社債発行企業がある程度自由に返済方法を決めることができます。

投資家視点から見ると社債は、保有すると一定の期間で決められた利子が得られるうえ、償還日には額面金額が払い戻されるメリットがあります。

株式とは

株式とは、株式会社が資金を出資してもらった人に対して発行する証券のことを指します。

企業が事業を行うために必要な資金を集める手段のひとつで、たとえば出店して物を販売する際に必要な資金を集めることを目的として株式を発行します。

株式を発行して得た資金は、返済の義務はありません。出資者(株主)はお金が返ってこない代わりに、保有株式の割合に応じた経営参加ができ、利益が出たときには配当がもらえます。また、企業の業績に応じて株式の価値が上がったときには、その株式を売却して利益を得ることができます。

社債型種類株式とは

まず種類株式とは、“権利内容の異なる複数種類の株式のこと”です。普通株式は各株式の権利内容が同一・平等に設定されています。一方で、種類株式は、配当・残余財産の分配・議決権・譲渡などに関する事項に特典、もしくは制限があるなど、普通株式とは異なる権利内容が盛り込まれている点が大きな特徴です。

今回ソフトバンクが発行した『社債型種類株式』は、“社債に近い”株式となっているようです。

 

社債と社債型種類株式の違い

社債は、前述の通り、会計上『負債』として扱われますが、社債型種類株式は、株式として取り扱うため、『資本』として計上されます。

ソフトバンクが発行した社債型種類株式は、社債と同様に一定の期間で決められた配当が得られる一方、株式のため償還期限がありません。ただし、原則として、発行から5年経過した後、ソフトバンクの権利として発行価格に一定の調整を加えた金額で買い戻すことができるようになっています。

株式と社債型種類株式の違い

普通株式とソフトバンクが発行した社債型種類株式の大きな違いは、株主が会社への出資を通じて経営に参加する権利である『議決権』が社債型種類株式にはないことです。

さらに、普通株式による増資に比べて普通株式に係る「ROE(自己資本利益率)」や「EPS(1株当たり純利益)」といった財務指標の影響も小さいため、健全な財務基盤を確保できることも特徴として挙げられます。

会社にとってはそれまでの経営体制を大幅に変えることなく、資本を入手することができ、投資家にとっては長期的に安定した収益を見込める仕組みになっているようです。

最後に

今回は2023年11月にソフトバンクが社債型種類株式で東証プライム一部に上場したことから社債 株式 違いについて調査してきました。

株式の売買によって財を築いた佐々木健二さんら資本家にとっては今回の社債型種類株式は余りメリットが余りないかもしれませんが、一般の方が株式などの所得を考えるには悪くない話なのではないでしょうか。

社債 株式 違いをしっかり理解して、生活が豊かになるようにしていけるといいですよね。